夢の現実・現実の夢アメリカの大統領リンカーンは不吉な夢に悩まされていた。それは、こんな夢だった。 階下で、大勢の人が泣いている声が聞こえる。階段を降りていくと、人はいなく、どの部屋にも、明かりがついている。家具は見覚えのあるものばかりだ。 泣き声が、どこから来るのか、確かめようと、いくつもの部屋をまわった。 すると、異様な光景に出会った。部屋の中央に遺体がある。それを、囲んで皆が、嘆き悲しんでいる。誰が死んだかと、訊ねると、大統領が暗殺されたという。 大声で泣き声がきこえる。 リンカーンは、そこで夢からさめる。 それから、10日後、フォード劇場で夫人とともに観劇中に暗殺される。 不吉な夢は現実になった。 近所の知人のおばさんが、にこにこしている。 宝くじにあったたという。 前の晩に、白い蛇の夢を見たという。白い蛇が夢に出てきたら、誰にも、そのことを話してはいけないと親から教えられていた。 金運の印だから、黙したまま、宝くじを買った。 それが、大当たりになったというのだ。 「すごいですね。」 「夢に白い蛇が現れたら、どんなにうれしくても、ぜったいに人に話してはだめよ。」 私は、おばさんから細かなレクチャーを受けた。 夢にも、いろいろルールが、あるようだ。 |